寄生虫が持つタンパク質の構造を解き明かし、創薬に結びつける。
トリパノソーマ原虫由来シアン耐性酸化酵素(TAO)
アフリカをはじめとする貧しい国々では、細菌や寄生虫による感染症が蔓延しており、それが貧困から抜け出せない原因の一つとなっています。しかし、世界の関心は薄く、積極的な研究はなされていませんでした。治療薬の開発に取り組んでも収益性が期待できないためです。このことから「顧みられない熱帯病(Neglected Tropical Diseases)」と呼ばれています。近年、タンパク質の構造解析技術が進歩し、日本の基礎研究をこの顧みられない熱帯病の治療薬開発に役立て、開発途上国の発展に結実させることが可能となりました。